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ドイツの葬儀へ

 お葬式があり、急きょ北ドイツの夫の故郷へ帰省することとなりました。夫の叔父が53歳の若さで急逝したからでした。ただ、実際に亡くなったのはお葬式の一か月前。

日本だとよほどの事情がない限り、亡くなってからお葬式まで1か月も間が空くことはあまりないと思うのですが、今回夏休みという時期だったので、親族が海外や遠くへ旅行へ行っており、結局親族が全員がそろう日がひと月後だった……ということでした。


12年前に夫の祖母が亡くなった時、お葬式は1週間後で土葬だったので、今回の叔父のお葬式も同じかと思っていたら、叔父は火葬でしかも「樹木葬」でした。祖母の時は牧師さんがお葬式を取り仕切られていましたが、叔父の場合は墓地内に設置された祭壇でお葬式が執り行われ、葬儀社の方が進行をされていました。そこでは叔父が生まれてから亡くなるまで、色々な逸話を取り混ぜつつ、そしてところどころに叔父のお気に入りだった曲も挟みながら進行したので、まるでラジオ番組を聞いているかのような気持ちになりました。

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 最後に骨壺を墓標として植えた樫の木の根元に納め、参列者が一人ずつバラの花びらを一掴みと、スコップ一杯分の土を骨壺の上からかけていきました。なんだか日本のお焼香の儀式を彷彿とさせます――。


お葬式の後は親族でコーヒータイム。祖母の時は牧師さんと一緒に墓地近くのカフェへ行きましたが、今回は義理の両親宅でコーヒーと軽食をとり、ラストに故人(叔父)の送った人生を称えるためにシュナップス(Schnaps)と呼ばれるアルコール度の高いお酒で乾杯して、式はお開きとなりました。

 

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 スイスでお葬式に参列したことはないのですが、日本のお葬式に比べると、少しドライなイメージが強かったドイツのお葬式。でも今回のお葬式は、悲しい気持ちながらも親族みんながとても前向きに故人を見送っている姿勢が印象的で、とても素敵なお葬式だと思いました。


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by LeauK | 2019-08-27 00:00 | 欧羅巴紀行 | Trackback | Comments(0)